丈くんを主点にしたANOTHER2016


8/2〜8/26まで大阪松竹座で上演された
関西ジャニーズJr.「ANOTHER」

大吾くんを基点に話が進んでいくなか
私は物語のキーパーソンでもある丈くんに主点を置いてANOTHERを観劇していました。

(憶測が飛び交いますが私の見解ですのでご了承ください)

まずANOTHERでの丈くんが演じた「ジョウ」について

大吾くんたちが漂流してくる2年前に丈くんは島に漂流しており、
その時一緒に船に乗っていた丈くんの仲間は全員亡くなった。
そこは"外から来たものは生きて帰さない"と言う考えを持つ島の民が生息している閉ざされた島だった。
一度は島の民に捕まってしまったが逃げ出した丈くん。
その時に助けてくれた島の少年が居たが、逃げている最中病で倒れた少年。
しかし丈くんは逃げたい一心で少年を見捨ててしまった過去を持つ。
それからは島の民は近づかない"禁断の森"で身を潜めながら日本へ帰るチャンスを狙っている。

とにかく丈くんは食べ物も飲み物もろくになければ仲間も居ない優しくしてくれる人も居ない。
むしろ島の民から2年間逃げ続ける日々。

……ボロボロだよ!
丈くんの精神状態めっちゃ心配だよ!!!
よく、生き残ってくれた…
汚れた丈くんの服洗濯してあげたい。
丈くんにたらふくご飯食べさせてあげたい。
養いたい。(悟り)


丈くんが劇中での初めての登場シーンは
大吾くんが仲間とはぐれ島に漂流してしまい日本語で書かれた墓を発見した時に
大吾くんに重く苦しい怨念のようなものがとりつく
そして流れだすDarkness

岩に登ってきてDarknessを歌いながら苦しむ大吾くんを見つける丈くん。
驚いた表情と戸惑いを見せた表情をします。
そしてラップ部分を丈くんが歌う


ずっと信じてた自分なりのRight or Wrong
ここじゃ正解なんてモノきっとないだろう?
手探りでSlowly たぐり寄せるように
暗闇の先その声がCallin

この歌詞はまさに丈くんの感情そのもののようで、
日本では当たり前の生活が何もなければ自分を認めてくれる人もいない。

ここじゃ正解なんてモノないだろう?
丈くんに言われると説得力ありすぎて「う…」と言葉に詰まる。

暗闇の先その声がCallin
そんな丈くんに一筋の光が見えた瞬間。
そう、大吾くんの存在。

ほんとこの歌割り天才かと。


きっと丈くんが演じた劇中の「ジョウ」と言う少年は実際の丈くんと同じく頭の回転が早く賢い男の子なんだと思います。
大吾くんを"味方"と本能的に察知し、
島の民に見つかってしまった大吾くんを何の迷いもなく助ける丈くん。
「お前らの敵はこっちや!!」
(この時大吾くんと丈くん初対面)


大吾くんを禁断の森へ連れて行き優しい声でこう言います。
「大丈夫か?ここなら安全や」

この状況で落ち着いて心配してくれるジョウ既にめっちゃええやつ!!!

何が起こったのかわからず動揺する大吾くんに
「外から来たものは2度と下界へは帰さへん。外の文明を忌み嫌ってる。汚れた世界なんやとよ。」
優しいけど呆れたような声色で表情は悲しそうな笑顔の丈くん。切ない
丈くんの目に輝きはなくてもう日本へ帰ること諦めちゃったのかな…と思っているとハッキリとこう言うんです。

「俺は故郷へ帰りたい!」

希望を捨ててなかった!!!!!!(泣)

「一度は捕らえられたけど逃げ出した……ここはやつらが近付かへん"禁断の森"らしいから安全や!」

無邪気な顔で笑うんです。
とてつもない孤独の中で笑顔を忘れず生きてる丈くんの心の強さに既に私は毎回泣きそう(まだ舞台序盤)

でも丈くんの笑顔は闇を抱えているような。なんだか本当の笑顔には見えない場面が多いです。
これも丈くんの素晴らしい見せ方で見所の一つでした。


そしてみんな大好き丈's kitchen

毎公演丈くんが大吾くんに手料理を振る舞います(笑)
私が好きだったTOP3は、

・8/2 「モグラの親指」
低カロリーで主婦に人気らしいww

・8/16 「でこぼこのロコモコ
もはや早口言葉www

・8/26(1部) アナコンダのコンダ抜き」
大吾「アナ!?」
丈「ドゥンダ♪ドゥンドゥンダ♪」
大吾「教えてよ~♪」
アナ雪ww丈大のコンビ芸www
秀逸だったのは、
丈「アナと雪の女王が公開されたのは2年前。俺が漂流したのも2年前。だからまだ予告編しか見てへんねん!」
大吾「え?じゃあこれ知らんの?(アナ雪再現)」
丈「やめて!やめて!まだ見てへんねん!やめて!!」(かわいい)
芸の細かさに定評がある丈くんさすがすぎてめっちゃ笑った

唯一ボケれるシーンなのでここぞとばかりにボケてくる丈くんに一気に空気があったまる松竹座(笑)


「お前、1人か?」
この島のどこかに仲間が居るはず…と不安な大吾くんに
「この島は三日月型をしてる。その反対側にお前の仲間がいるはずや!」
不安な大吾くんの心を読み取るかのように教えてあげる丈くん。どこまでええやつ(泣)

「俺はこの島から脱出する機会をずっと探していた。」
「この島から一緒に脱出しよう!」
力強くこう言う丈くん。
大吾くんと出会って今こそがその機会だと感じているのでしょう。

壊れかけの無線機を持ってきて島の反対側に居るはずの大吾の仲間と連絡を試みる。

流星「大吾か!?こちら流星!!無事や!」
仲間の無事を確認できて安心した大吾くんを優しい表情で見つめる丈くん。
大吾くんの喜怒哀楽をまるで自分のことかのように分かち合ってあげれる丈くんは本当に優しい少年なんです。
「これでやつらと互角に戦える」
丈くんの目に輝きが戻る。

そしてこの島を外の世界から断絶した男が大吾の父親だったことがわかり、
「彼がお前の父親やったとはな。皮肉なもんや…実の息子であるお前が今はここで捕らえられてる」
それまで大吾くんにはずっと優しい口調だった丈くんが少しきつい口調でこう話す。
大吾父への深い憎しみが込められたような声色。

丈くんも一度は大吾父と接触を試みたことがあるような印象を受けました。
大吾父だって元々は日本で暮らしていたわけなので彼の存在を知った時、きっと丈くんは希望を抱いたはず。
日本に帰れるかもしれない……!
でも現実は残酷で彼こそがこの島を外の世界からの接触を閉ざした張本人だとわかった時どれほどの絶望を味わったのだろう。

ANOTHERでは丈くんと島の民との過去は詳しく描かれていないので本当の事はわからないですが、今までの憎しみを感じられるようなそんな丈くんの演技でした。

そして、大吾と丈の身が危ないことを察知したシュンが"禁断の森"を抜けて2人に逃げるよう言いに来るシーン。

「1人で森を抜けたんか?」

優しく語りかける。
シュンは大吾父の子どもでもある。
そして大吾も大吾父の子ども。
2人に対しては何の恨みもなければ憎しみもない。
私ならそんな最低なやつと血が繋がってる人なんだから少しはあたりが強くなりそう……(最低)
なのに丈くんは綺麗な心で終始2人に優しく接する。

シュンが自分の弟でもあると知った大吾くんは、
「シュン…お前は、本当は、俺の……」
事実を知らないシュンを前に言葉が詰まる大吾くん
大吾くんを見て複雑な表情で顔を背ける丈くん
大吾とシュンが2人で話を始めると丈くんめっちゃ優しい表情でにこって笑ってからその場を去るんです。
少しでも兄弟2人の時間を作ってあげようとしてくれたのかな?

ほんとこのシーン大好きなんです!!!
もういつでも日本に帰る心の準備は出来ている丈くんだからこそ今この時間を大切にさせてあげたいと大切な大吾くんを見て思ったのかな。
でも階段を降りていく丈くんの背中は寂しそう。
やっぱりこの子は、孤独なんだと改めて見せつけられました。

"禁断の森"を抜けてきたシュンは病で倒れてしまう。
助けるためにはムラサキアザミ草とゆう薬草が必要だと言う。
シュンを助けるべく大吾と丈は再び流星達と無線機で連絡をとる。

そして「お前誰や?」と聞くリチャにこう答える。
「俺は丈!お前らの味方や!協力すればこの島から必ず出られる!!!」

整理しておきたいのは、
漂流してきた人の中で丈くんが会ったことがあるのは大吾くんのみ。
だから他のみんなは丈くんの存在すら知らない。

島の民はシュンが倒れてしまったのは大吾と丈が外の世界から災いをもたらしたからだと怒り処刑しようとする。
彼らから逃げ森を抜けようとした時、
島の長である龍太くんに見つかってしまう。
そしてフラフラのシュンが長に駆け寄りながら
「この人たちは悪い人じゃない。お願い……助けてあげて(バタッ)」

……シューーーーーーン!!!(泣)
てかまず、道枝くんの「お願い」の言い方かわいすぎて龍太くん早よ助けたれや💢と私の中のモンペが騒ぎ出す

それでもまだ「我々が何とかする!」とか言う長にブチ切れる大吾くん。
何を言ってもわかってくれない島の民とシュンの姿を見て床に顔を埋める丈くん。

やっと大吾くんの言葉を聞いて大吾の仲間の流星達が居るところまで船で連れていくと言う長。

そして仲間と合流した大吾くんは植物に詳しい正門と共に薬草を探しに行く。
すると丈くんが先回りしてすでに探し始めていた。

丈くんも昔大吾くんと同じような経験をしており、
「俺は逃げたい一心で見捨てた。ここで諦めたらあの時と同じや!!」
もう2度とあの時の後悔と過ちは繰り返したくない思いでシュンを助けようとする丈くん。男らしすぎる。

大吾くんが崖から落ちてしまい、
正門と2人でみんなの元へ帰る。
薬草を持ってこなかったことに怒った長は全員を処刑すると言う。
「大吾は俺と違って逃げんかった!本当にシュンを助けようとした!!!」
声を荒らげて必死に訴える丈くん。
「だから大吾の仲間は殺さないでくれ。」こんな意味が込められてるようなそんな言い方。

島に漂流してから大吾くんの苦悩も努力も頑張りもずっと隣で見てきたのは他の誰でもない。丈くんだから。
だからこそ大吾くんまで失ってしまった(と思っている)この時の丈くんの精神状態は計り知れないほど不安定だったはず。

そして、フラフラになりながら薬草を持って帰ってきた大吾くん。
誰よりも真っ先に大吾くんに駆け寄り「大丈夫か?」と声をかけ支えながら歩く丈くん。

良かった…良かったね丈くん。大吾くん生きてたよぉおおぉおおお!(号泣)

余談ですが、大吾くんが帰ってくる様子を見ている時
劇中でたった一度、ここだけ、丈くんと康二くんで目を合わせるんです。
2人は喋ったことも名前も知らない。
でもこの時だけ。まさかこんな時に丈こじ見せつけられるなんて……
丈くんに少し笑みを浮かべる康二くんは、
きっと大吾にとってこの少年はとても大切な存在なんだと感じたからこそ笑いかけてくれたのかな、と。


シュンも大吾も無事に助かり、少年たちの熱く優しい思いを感じた長がみんなのために船を用意してくれることに。
そう、全員日本へ帰れるんです。良かったね。


みんな嬉しくて床に顔を伏せて喜ぶ中、
丈くんの顔に笑顔はない。
長い長い2年が終わる。

ねぇ、空から降る 悲しみに景色滲んだ夜 僕ら乗り越えて来た

みんながそれぞれ肩を組んだり仲間と喜びを分かち合っている中、
なかなか顔を上げない丈くん。

そう明けゆく空に 一粒の小さなきらめきを 君と見つけた

やっと顔を上げる丈くん。
しかしその表情は暗く、今までのこの島のこと、失った仲間のことを思うと重くて、重すぎて、きっとすぐに笑顔になんてなれない。
今までずっと大吾に優しい笑顔を見せていたけどやっぱり心の奥に深い闇を抱えていたのかな。

フラフラと1人で歩く丈くん。
だって丈くんに仲間は居ないから。
この気持ちを分かち合える仲間が居ないから。

どんな時も空を見上げて星をさがそう
同じ空見てる君に 手を振るから
どんな時も空を見上げて星をさがそう
いつかまた会える日までいつまでも

一人ぼっちで歌う丈くん。
もう、切なくて切なくて。2年間ずっとこの日を待ちわびていたのにその日がやっときたのに誰とも分かち合えないなんて。

遠く遠くに輝いてる
かすかな輝きを道しるべに

ここで丈くんから大吾くんに向かって歩き始めるんですよ。
そして泣きじゃくる大吾くんに笑いかける丈くん。
丈くんを見て強く頷く大吾くん。
星をさがそうで初めて丈くんが笑った。

強くて、儚くて、切なくて。
ずっとずっと丈くんが幸せでいれますように。
こう願わずにはいられない。


丈くんに限らず星をさがそうを歌うみんなの顔が綺麗で涙でキラキラしていて今でも思い出すだけで胸がいっぱいになるほど素敵な光景でした。


出航シーン
「長、色々迷惑かけて悪かった。これからも楽園のようなこの島を守ってくれ。」

2年の時を経て、やっと、やっと、やっと。
丈くんと島の民が分かり合えた瞬間だった。
自分を苦しめ続けたこの島を「楽園」と言える丈くん。

この2年間のことはもう思い出したくもないほど辛い思い出かもしれないけど…せめて、大吾くんと戦った日々だけでも思い出してほしい。

こんな勇敢な少年が居たことお偉いさんは童話にでもするべき(モンペ)

EDで流れるanother tomorrow

丈くんは踊らずにただひたすらずっと客席を1階から3階まで眺めながら歌うんです。
その瞳が綺麗すぎて双眼鏡越しでもドキドキするほど。
誰も経験出来ない大冒険を終えた清々しい表情。
今までとは違う明るい表情。

隣に居るこじけんにマイクを通さずに「あれ誰?」と聞く丈くん
「あれ?康二!」「ん?康二?」「そう!」「ふ~ん。で、お前は?」「俺?こじま!」
そして2人でぺこっ(会釈)

かわいい……!!!
大吾くん以外の名前知らないもんね。
日本に着くまでに少年たちとなかよくなれるといいね。

特にリチャードとは気が合うと思うよ?
日本に帰ってリチャと、島の長に顔がそっくりな龍太って人と漫才をしてみると案外ウケるかもよ??

丈くんに明るい未来が待っていますように!


こうして丈くんを主点に見ていた私のANOTHERが幕を閉じました。

丈くんの声はとても聞き取りやすく、心地よくて、これも寝盗られ宗介で鍛えてもらったおかげなのかな。
もっともっと丈くんの演技が見たい。
今回の「ジョウ」という役を演じるのは凄く難しかったと思うし劇中では描かれていない過去の部分も感じ取って演技をしないといけない。

でも丈くんの声色、表情一つ一つで色んな想像を掻き立てられました。

またいつか、丈くんの素敵な演技を見て涙が溢れる日がくるといいな。

本当に、お疲れ様でした。

独りじゃないさ
あの日見た夢は もう夢じゃない
僕らはもう見つけている 宝箱は胸の中